Spresense IMUをWindows環境で動かす手順
ここでは、Windows 11での構築例を紹介します。
(2025年時点の最新版手順)
1. WSLをインストールする
Windows Subsystem for Linux(WSL)を導入します。
▶ インストール手順:
Windows公式WSLインストールガイド
2. Spresense SDKをクローン
WSL環境で以下を実行します。
bashgit clone https://github.com/sonydevworld/spresense
3. SDKと例題アプリのビルド
Spresense SDKディレクトリに移動し、IMU計測アプリをビルドします。
bashcd spresense/spresense/sdk
./tools/config.py examples/cxd5602pwbimu_logger
make -j
4. マイコンへ書き込み
ビルドが完了したら、USB経由でSpresenseメインボードに書き込みます。
COM番号は環境に応じて変更してください。
例:
bash./tools/flash.sh -c COMX
(COMX
を実際のポート番号に置き換えます)
5. IMUデータの取得と解析
Spresense IMUはNuttXリアルタイムOS上で動作し、コリオリ力から位置推定を行うアプリケーション(gyrocompass_pwbimuなど)が含まれています。
SDK 3.4.3以降では測位系アプリもサポートされ、IMUによる自己位置推定が可能です。
外為法への注意
CXD5602PWBIMU1は**高精度ジャイロ(バイアス安定性0.39 deg/h以下)**を搭載するため、外為法の規制対象です。
海外持ち出し・第三者提供には経済産業省への許可が必要です。
利用前に規制内容を十分確認してください。
まとめ
Spresense IMU CXD5602PWBIMU1は、民生向けでありながらFOGに迫る高精度を持つ先進的なIMUモジュールです。
Windows環境からのビルド・書き込みも比較的簡単に行え、研究やロボティクス、ドローン開発で有用です。
IMU計測や高精度慣性ナビゲーションに興味がある方は、ぜひ試してみてください。
./tools/flash.sh -c COMX ../nuttx/nuttx.spk
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